メルセデスはモナコに一連の新しいアップグレードを持ち込んだ。モナコはその効果を評価するには理想的なコースとは言い難いものの、トト・ヴォルフはチームがW14の開発で正しい方向に進んでいると確信している。
来週末のスペインGPで、シルバーアローは新しいパーツがどのように機能しているのか、よりよく知ることができるだろう。ヴォルフは、これによって上位チームのペースに近づけると期待している。
トト・ヴォルフは「アストンマーティンやフェラーリと順位争いをしていたので、(アップグレードを評価するのは)とても難しい。でも我々は本当に慎重になる必要がある。バルセロナに行き、さらなるデータを集める必要がある。それが新しいベースラインになる。(バルセロナで)アストンマーティンやフェラーリを追い越せるとは思わない」と述べた。
「このマシンが今何をしているのか、どうやってセットアップするのかを理解することがすべてだ。我々はコツコツやっていくのが本当に得意だ」
トト・ヴォルフはメルセデスが上位に戻りつつあると確信している。
「それほどよくなかった古いパッケージでも、あるいはシーズン当初がひどかったときでも、我々は(2022年の)インテルラゴスのレースで圧勝することができた。だから目標に到達できるだろう」
1位ジョージ・ラッセル 2位ルイス・ハミルトン
ヴォルフはモナコでは終盤の雨のおかげで、チームが実際よりもよく見えたと認めた。ピットストップのタイミングが完璧だったので、フェラーリの前に出ることができたのだ。そして彼は、多くの新しいパーツが使われているため、マシンのパフォーマンスについては、まだまだ学ぶことがたくさんあるとも語った。
「(今シーズンは)週末後半よりもFP1やFP2の方がよかったと思う。トラックのグリップが増えれば増えるほど、パフォーマンスが落ちていた。すべてが新しいので、今は本当に学ぶことが多い」
「データを収集し、マシンをうまくセットアップしていくしかない。この2年半から3年の間、本当によいレースマシンを持っていたが、予選にはあまり向いていなかった。だから、日曜日は、予選日よりもポジティブに見える」
メルセデスW14のマイアミGP(旧)とモナコGP(新) 大幅なアップグレードが行われた。
モナコで丸見えになったメルセデスW14のフロア。
大勢のファンにとって、先週末のハイライトのひとつは、マーシャルがハミルトンのW14とセルジオ・ペレスのレッドブルをトラックから撤去するために、両マシンをサーキットの上に吊るし上げ、通常であれば見ることができないフロア設計が丸見えになったことだった。フロアは、この世代のグラウンドエフェクトマシンにとって重要な部品なのだ。
モナコの予選でぺレスのレッドブルRB19がマシン撤去作業で吊るし上げられた。
ヴォルフは、この状況を「アートインスタレーション」「非現実的」と表現し、レッドブルよりもメルセデスのフロアを真似する人が多いかもしれないと冗談を言う余裕を見せた。しかし、チームはまだその違いを分析する時間がないものの、今後数週間は2つの設計を綿密に検討することになるだろうと認めた。
ヴォルフは「フロアを見せることで失うものが大きかったのは、我々よりもレッドブルの方だったと思う」と最後にコメントした。
-Source: The Official Formula 1 Website