スカイF1のニコ・ロズベルグは、マックス・フェルスタッペンとルイス・ハミルトンによるF1ワールドタイトルを賭けた「世代交代の戦い」は、さらなる火種も避けられず、シーズンを通じて火花が散り続けるだろうと考えている。
ハミルトンとフェルスタッペンのタイトル争いは、今週末のハンガリーGPで再開される。フェルスタッペンはクラッシュ、ハミルトンは優勝して、レッドブルのライバルとの点差をわずか8ポイントまでにしたシルバーストーンでの衝突から2週間が経過した。
ブダペストでスカイ・スポーツF1チームの一員を務めるロズベルグは、次のレースが待ちきれないと述べた。
ロズベルグは、クレイグ・スレイターとの対談のなかで「まず何よりも、健康第一なので、マックスが自力で歩き、病院で検査を受けて、すべて大丈夫だったことが重要だった」と述べた。
「そのあとは素晴らしい戦いだった。スカイ・スポーツの専門家として、そしてF1ファンとして、とても最高だ。個人的に、次戦にとてもワクワクしている。どんな力学が展開するのだろう?」
「木曜日の記者会見でも、あのふたりを隣あわせで座らせてほしいね! とてもクールだよ」
シルバーストンの衝突に対するロズベルグの見解
1周目のコプス・コーナーでの事故では、ルイス・ハミルトンに「主な責任がある」と判断し、10秒のタイム・ペナルティを科した。
しかし、スチュワード以外はほとんど同意しなかった。
レッドブルは、ハミルトンが完全に間違っておりペナルティは甘すぎたと考えた。一方メルセデスは、ハミルトンはオーバーテイクの指針を守り、ペナルティは厳しすぎたと主張した。ライバルのドライバーを含めた人々は、これをレーシング・インシデントと見なし、どちらかがはっきりと悪いとは言えないとした。
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ニコ・ロズベルグも、どちらとも言えないと感じるひとりだった。
2016年ワールドチャンピオンは、衝突について「100%はっきりしたものではない」と語った。
「スタート後はどのコーナーでも接戦だった。そして少しだけ限界を超えて接触した」
「だからこそ違う意見が出てくる。僕はレーシング・インシデントと呼びたい」
「もちろんどちらかの責任を重くすることもできるが、最終的にこれは世代交代の戦いだ。ふたりとも互いに1センチたりとも譲らないだろう」
「これまでのレースでもそういうことがあった。ふたりが接触したのは初めてではない。イモラのターン1でも接触したし、これらも間違いなくもっと起きるだろう」
「これは世代の戦いだ。前世代あるいは現世代最高のドライバーと、次世代最高のドライバーがバトルをしている。セナ対シューマッハ、シューマッハ対アロンソ、そしておそらくアロンソ対ベッテルのバトルを彷彿とさせる」
ハンガリーでは何が起きるのか?
イギリスGPで優勝したハミルトンは、チャンピオンシップにおけるフェルスタッペンに対する後れを取り戻し(ふたりの点差は、6位のポイントに相当)、F1の3週間の夏休み前の最後のレース、ハンガリーに臨む。
シルバーストンとは対照的に、ハンガロリンクは遅く、曲がりくねったサーキットなので、5月のモナコで圧勝したレッドブルに合う可能性がある。
だが、ハンガロリンクにおけるハミルトンの個人記録は並ぶものがなく、ワールドチャンピオンは今週末、一会場での9回目の優勝という新記録を目指している。
ロズベルグは「オーストリアの前までは、メルセデスの方が強いパッケージを持っていた。オーストリアのあとでは、強いパッケージを持つのは突然レッドブルになった。今や、メルセデスが立ち直ったかもしれない。ハンガリーではその力学がどうなるのか、誰にもわからない」と続けた。
「ハンガリーは全く違うトラックだ。モナコのスタイルに似ているので、おそらくレッドブルが有利になる可能性が高い」
「しかし、ここはルイスのトラックだ。ルイスの得意とするトラックのひとつだ。彼はハンガリー、モントリオール、おそらくシルバーストンが得意なんだ。ハンガリーでは、ルイスは信じられないほど速いので、さぁ、誰にもわからない」
-Source: Sky Sports
2021年07月26日
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