新しいレギュレーションの導入に伴い、2026年シーズンはスタート手順に変更が加えられる。

2026年F1、バーレーンプレシーズンテストのスタート練習

2026年の包括的な新しい技術規則の下でのレーススタートは、これまでのF1とは少し異なるものになる見込みだ。

3月6日から8日にかけて開催される開幕戦オーストラリアグランプリを前に、F1.comがその変更内容と背景にある理由を解説する。

ターボラグとは何か?

まず、技術的なリセットに伴い、なぜスタート手順が変わるのかを詳しく見ていこう。

新型マシンのパワーユニット構成により、ドライバーがグリッドに向かい、スタートを待ち、加速していく際の一連の動作は、これまでのものとは少し異なるものになる。これはプレシーズンテストでも実証された通りだ。

F1ドライバーたちはシーズン前のテストで十分なレーススタート練習を行った:2026年F1
F1ドライバーたちはシーズン前のテストで十分なレーススタート練習を行った。

これまでのパワーユニットに搭載されていた、ターボの回転を補助する電気モーター「MGU-H(モータージェネレーター熱ユニット)」が廃止された。これにより、約10万rpmで最大ブーストを発揮するターボチャージャーは、完全に排気ガスのエネルギーのみに頼ることになったのである。

エンジンの回転数が高ければ高いほど排気の流れは速くなり、ターボの回転も速くなる。しかし、ターボが最大ブースト圧に達していない状態でアクセルを踏み込むと、ドライバーが要求したパワーが完全に得られるまでに遅延が生じる。

これが「ターボラグ」と呼ばれる現象だ。2014年から2025年までのマシンでは、MGU-Hを使用してターボの回転を維持したり、再加速させたりすることができたため、この現象は事実上存在しなかった。

新しいスタートの仕組み

スタートの瞬間から最初のコーナーにかけてICE(内燃機関/エンジン)のフルパワーを引き出すには、シグナルが消える時点でターボが既に全速力で回転している必要がある。

しかし、ターボを瞬時にラグなくフル稼働させるには、エンジン回転数を上げてターボを加速させる時間が必要となる。ドライバーにとっての課題は、ターボ加速に必要な時間とエンジン回転数のバランスを取りつつ、クラッチを離すタイミングに合わせ最適なスタート性能を発揮するための目標回転数を維持することにある。

この課題に関する議論を経て、FIA(国際自動車連盟)は新しいスタートプロセスの試行を決定した。これはバーレーンでの第2回プレシーズンテストでテストされ、オーストラリアGP以降も継続される。

新しいスタート手順

新しいプロセスでは、フォーメーションラップを終えてドライバーがグリッドについた後、「プレスタートワーニング(事前警告)」が行われる。スタートの5秒前から、すべてのグリッドパネルが青色に点滅する仕組みだ。これにより、ドライバーは前述の通りエンジン回転数を上げるための十分な時間を確保でき、その後に通常のスタートシグナルの手順へと移行する。

新しい試みの例に漏れず、チームやドライバーはレースを重ねるごとにこの要件への理解を深めていくだろう。しかし、2026年シーズンの序盤数戦におけるスタートは、非常にエキサイティングなものになる可能性が高い。
マーク・ヒューズ
-Source: The Official Formula 1 Website