
フェラーリはオーストリアGP週末に全く新しいフロアを持ち込んだが、それはチームが今年のマシンのポテンシャルを最大限発揮するのに役立つのだろうか?
オーストリアGPの週末、フェラーリは2025年風洞プログラムの最後の新パーツとして全く新しいフロアを導入したが、この改良はシュピールベルクで3位を獲得したシャルル・ルクレールから賞賛された。
今週末のシルバーストン、あるいはその次のスパで、新しいリアサスペンションが導入される予定だ。これらを組み合わせることで、フェラーリSF-25の設計のポテンシャルがついに解き放たれることが期待されている。
一方、チームの風洞は現在、2026年型マシンの開発に専念している。
オーストリアにおけるフェラーリのフロアは、前縁からディフューザーに至るまで一新され、フェンス、縁、そしてグラウンドエフェクトトンネル間の平坦なフロア部分の形状にも変更が加えられた。言い換えれば、アンダーボディとその動作原理が全面的に見直されたのだ。
中央の平坦なフロア部分(平面図での形状から「ボート」または「カヌー」と呼ばれることが多い)は、フロア前面からディフューザー前端(「ボートテール」)まで伸びている。この「ボート」部分がトンネルの横方向の形状を決定づけるので、エアロダイナミシストはトンネルの幅を全長にわたって変化させることができる。
これは、トンネルを通る気流を十分に活性化するための重要なツールのひとつであり、ディフューザーと組み合わせることで、アンダーフロアの大きなダウンフォースを生み出す。

フェラーリSF-25:気圧を操作することで、リアタイヤ前方のフロアの形状変更が、形状変更されたボートテールおよびディフューザーと連動して機能し、アンダーフロアの気流がディフューザーからより速く排出されるようになる。
この世代のグラウンドエフェクトマシンが徐々に開発されるにつれて、その「ボート」セクションはボートらしくなくなり、以前の湾曲した壁はたいてい、よりギザギザした縁に置き換えられ、気流が鈍化する可能性のある箇所で渦を発生させ、気流を加速させる構造となっている。
しかし、ボートセクションの形状変更は必然的に上流の変更によって引き起こされる。そして今回のケースでは、フェラーリがトンネル入口のフェンスの形状を変更したことが、フロア全体の形状変更につながった。
これらのフェンスのキャンバーと輪郭は新しくなり、最も外側のフェンスはよりねじれた輪郭になった。また、この時点で外部ボディワークにも変更が加えられている。これら外側のフェンスは、トンネル下流へ送られる気流と、露出したフロア縁(エッジ)へ送られる気流を分割する。
ディフューザーの後ろで再び合流するポイントで、これらふたつの気流の結合力を最大化することが、アンダーフロアの効率を最大化するための絶対的な鍵となる。

フェラーリSF-25:赤い矢印でのボディワーク変更は、最も外側のトンネルフェンスのねじれの強い輪郭を組み込むためである。
フロアエッジへの気流の再整列と相まって、フロア縁ウィングは短縮され、形状も変更された。このウィングはフロア縁に直接ダウンフォースを発生させるが、渦の発生やふたつの気流バランス調整など、空力学的な機能も担っている。トンネルとディフューザーの形状変更により、ウィングの最適化ポイントと形状は異なる場所に配置される。
ディフューザーの「ボートテール」形状の変更は、ディフューザーの拡張領域の多くを決定する。ディフューザーは、トンネルから低圧気流を大気圧に戻す役割を果たすため、当然ながらアンダーボディの気流の最適化において不可欠な役割を果たしている。
レギュレーションでは拡張ランプの角度をかなり緩やかに定義しているため、この時点で渦度を最大化することで得られるものは常に大きく、特に後部車高が最大のときに低速でマシンが良好なダウンフォースを生成するうえで重要な役割を果たす。
マシンのこの部分の手直しには、リアタイヤ前の外側のフロアボディワークにも関連する変更がいくつか必要になった。

フェラーリは、この一連のアップグレードによりSF-25のポテンシャルを最大限に引き出せると期待している。
ルクレールは、オーストリアで改良型マシンで予選でフロントローを獲得し、優勝したマクラーレンのランド・ノリスから20秒遅れではあったが、3位でフィニッシュした。
一方、ルイス・ハミルトンは4番スタートから4位でフィニッシュし、今シーズンのグランプリで自己ベストの成績を収めた。
両ドライバーとも、アップデートによってマシンが確実に改善されたと報告したが、新しいサスペンションが到着したときにさらに改善できるかどうかはまだわからない。
マーク・ヒューズ | ジョルジオ・ピオラ(イラスト)
-Source: The Official Formula 1 Website
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