優勝したランド・ノリスは、イギリスGP終了時点で、マクラーレン以外の最も近いドライバーに37秒差をつけていたが、残りの競争相手に何が起こったのだろう?

オスカー・ピアストリ、優勝!:2025年F1イギリスGP

イギリスGP予選で2位と3位に終わったマクラーレンは、レース日には圧倒的な強さを見せ、時おり他のドライバーより2秒も速いラップタイムを記録し、優勝したランド・ノリスはチェッカーフラッグを受けた時点でマクラーレン以外の最も近いドライバーに37秒差をつけていた。

競争相手に何が起こったのか? 予選はドライで行われ、日曜日のレースの大部分はウェットだったため、レッドブルとフェラーリがマクラーレンよりも極端なセットアップで予選の速さを引き出していたことは明らかだった。

メルセデスに関しては、うまくいかなかった戦略的賭けと、スリックタイヤ走行時のタイヤウォームアップの問題によってそのポテンシャルが隠されてしまった。

レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、非常に低いウィングレベルによりストレートを飛ぶように駆け抜けながらも高速コーナーでも良好な速度を維持し、見事なポールポジションを獲得した。

これはレース日には悲惨な結果となり、最初の8周をリードしていたにもかかわらず、インターミディエイトタイヤがすぐに摩耗してしまい、8周目と11周目にマクラーレンに抜かれてしまった。

ピットストップで一時的に2位に戻ったものの、セーフティカーによるリスタート後のスピンで中団まで順位を落とし、5位までしか挽回できなかった。

マックス・フェルスタッペン、リスタートでスピンし10位に後退:2025年F1イギリスGP
フェルスタッペン、リスタートでスピンし10位に後退。

レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーは「マシンのダウンフォースを基本的にモンツァレベルに調整した」と説明した。

「これは、日曜朝には降雨確率が20%あるかもしれないが、その後はドライコンディションになるという予報に基づいていた」

「我々が見たどの予報も、雨がこんなに激しく、こんなに遅くまで降るとは言っていなかった。オスカー(ピアストリ)がかなりペース面で優位に立っていることは、かなり早い段階で明らかだった。マックスのタイヤがオーバーヒートし始め、トラックが乾き始めた頃、トラックの一部に雨が降ったが、トラック全体ではなく一部だっため、タイヤ交換ができなかった。マクラーレンの優位性は、特にそのタイヤで顕著だった」

フェラーリは予選でマシンのパフォーマンスを引き出すため、シャルル・ルクレールが「極端なセットアップ」と表現したセットアップを採用した。目に見えて非常に低い車高が、十分なダウンフォースを生み出すのに貢献した。Q3ではパワーユニットのトラブルにより5位と6位に留まったが、フリー走行、Q1、Q2でもペースを上げたことから、レースでの競争力は十分にあるように見えた。

しかし、それはドライの話だった。ウェットでは、このセットアップはマシンの運転を極めて困難にし、低速コーナーへの進入時に回転しにくく、高速コーナーの出口では予期せぬ急旋回を起こした。

ルイス・ハミルトンは、シルバーストンでの日曜日のレースでフェラーリが「非常に運転しにくい」と認めた:2025年F1イギリスGP
ハミルトンは、シルバーストンでの日曜日のレースでフェラーリが「非常に運転しにくい」と認めた。

アクシデントだらけの4位でレースを終えたルイス・ハミルトンは「どれだけ大変か、言葉では言い表せない」と述べた。

「このマシンは、こういうコンディションには向いていない」

シャルル・ルクレールのレースは、フォーメーションラップ後にスリックに交換するという賭けに出たことで、はるかにひどいものとなった。本来であればスリックタイヤが機能していたはずの数周でVSC(バーチャルセーフティカー)が出ていたため、アドバンテージはなくなり、VSCが終わる頃にはタイヤの温度が低すぎて温まるまでに時間がかかりすぎ、何度も芝生やグラベルトラップの上を走ることになった。結局、彼は14位でフィニッシュした。

ジョージ・ラッセルは土曜日にリアタイヤのオーバーヒートに苦しみながらも予選4位となった。しかしレース日、フォーメーションラップ終盤でルクレールと同じくスリックの賭けに出た。ペースが強くなるときもあったが、ルクレールに劣らず悲惨な結果になった。

ラッセルは「今日のようなコンディションで正しい判断を下すのは常に難しい」と語った。

「しかし悲しいことに、僕らは正しい判断を下せなかった。フォーメーションラップ後にハードタイヤに交換することに決め、その後25分間ドライコンディションが続いた。本来であればタイヤを有効活用できるはずだったが、そのうち15分間はVSCが作動していた。走り始めると、他のドライバーよりも1周あたり数秒速いペースで周回できたものの、挽回するには時間が足りなかった」

ジョージ・ラッセルとメルセデスの戦略的な賭けはレースで成果をもたらさなかった:2025年F1イギリスGP
ラッセルとメルセデスの戦略的な賭けはレースで成果をもたらさなかった。

「その後、路面が再び乾いた後、スリックタイヤに戻すのが数周早すぎた。ハードタイヤに交換したが、ウォームアップ問題に苦しんだ」

「スピンして順位を落としてしまった。幸い10位まで挽回できたが、全体的には悪い一日だったし、自分の地元レースとして望んでいた結果ではなかった」

マクラーレンはレッドブルやフェラーリよりもバランスのとれたセットアップだったため、予選では競争力が低かったようだが、そのセットアップのおかげでレース日の圧倒的なペースを実現できた。

マクラーレンのアンドレア・ステラは「レースの天候についてはあまり考えていなかった」と語った。

「予選とレースの両方を考えて、一番速いと思われるウイングを選ぼうとしたが… リアウイングだけがパフォーマンスを左右するわけではない」

「これはタイヤの使い方と温度の対称性を維持する方法にも関係している。主にタイヤの使い方に関する問題だ」

こうして、シルバーストンでのウェット-ドライのレースで予想外の展開が続いたにもかかわらず、マクラーレンは2025年シーズン5度目の1-2フィニッシュを果たした。

マーク・ヒューズ
-Source: The Official Formula 1 Website