F1技術解説：2022年全F1マシンの強みと弱みを評価レッドブルフェラーリメルセデス : F1通信jp

新時代のF1ハードウェアで13戦のエキサイティングなレースが行われたが、各チームのマシンの強みと弱みは何だろうか？ F1技術専門家マーク・ヒューズが、レッドブルRB18からウィリアムズFW44まで、2022年のグリッドに並ぶ全10台のマシンの強みと弱みを分析する。

1. レッドブルRB18

強み：レース当日のペース、一貫性、信頼性。フェルスタッペンの手にかかると、RB18はあらゆるタイプのサーキットで速く、空力学的開発にも非常によく反応することが証明されている破壊的なツールとなる。

弱点：このマシンは誕生が遅かったため、シーズン序盤に信頼性の点でいくつかの不具合があった。フェラーリのような爆発的な予選ペースはなく、フェルスタッペンがベストを尽くすために必要なフロントエンドのバランスを強化するには、シーズンの3分の1ほどを費やさなければならなかった。オーストリアGPのように、時折リアタイヤに問題が発生する。

レッドブルはシルバーストンでRB18に「拡張棚（拡張シェルフ）」セクションを導入した。おそらく、後方に向かって気流を加速させる別のチャンネルを形成するのだろう。

2. フェラーリF1-75

強み：ルクレールのポールポジション獲得数が物語るように、今シーズン最速のマシン。ルクレールが予選アタックで最大限の力を発揮できるシャシーバランスに関してはレッドブルよりも優れている。加速がとても速く、大きなダウンフォースを生成する。

弱点：フェラーリは2021年からパワーユニットを大きく進化させ、信頼性の問題を完全に解決しないままパワーを蓄積してきたため、相次ぐグリッド降格ペナルティを受けた。また、フロントに制限のあるコースでは、外側のフロントタイヤを酷使する傾向がある。

フェラーリは予選のペースをレース勝利につなげられないが、F1-75は強力なパッケージである。

3. メルセデスW13

強み：高速コーナーでは良好なダウンフォースを生成し、コースが滑らかであればフェラーリに十分対抗できる。動的な問題にもかかわらず、中団で最も速いマシンのペースを楽々と上回り、レーススティントのタイヤの使い方も、レッドブルやフェラーリよりうまいが、それを活用するには、通常は2チームにあまりに後れをとっている。

弱点：ポーポイズ現象/上下動の問題が解決されたバクー後でも、セットアップの幅が非常に狭い。バンプや縁石の処理が非常に悪い。1周でタイヤの性能を最大限に引き出すことができず、予選でのパフォーマンスを大きく損なっている。

メルセデスはスリムなサイドポッドにこだわり、タイロッドを追加してW13のフロアを強化した。

2022年全F1マシンの強みと弱みを評価
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