
メルセデスは、スペインGPでのフロアの大幅アップグレードに成功し、競争力を完全に取り戻しつつあると信じている。そのスペインGPでは、ジョージ・ラッセルが実力で表彰台に立ち、ルイス・ハミルトンは1周目のケビン・マグヌッセンのハースとのインシデントからの追い上げで素晴らしいペースを見せた。マーク・ヒューズが解説。
このレースの前まで、ポーポイズ現象の問題のため、最適なリア車高から大きく離れて走らざるを得ず、ダウンフォースが制限されていたが、今やチームはこの問題を理解したと感じている。スペインに向かう前に行われたポールリカールでの100kmの撮影日には、大幅なアップグレードのフロアがマシンに装着された。
ルイス・ハミルトン「この世代のマシンは、僕が経験したなかでポーポイズ現象が最悪だ。自宅で観戦している人のために説明すると、ターンインするときに車高が高く/低く、高く/低くと変わると、どの位置でポーポイズ現象が起きるかわからない。ポーポイズ現象が起きる位置によって、マシンがオーバーステアになるかもしれないし、アンダーステアになるかもしれない。だからドライビングが本当に難しい。まるでガラガラヘビのようだ!」
「明日は、バウンド(上下動)をコントロールしつつ、パフォーマンスを発揮できる車高の正しいバランスを見つける必要がある ...」

メルセデスW13:新しい上部と古い下部。新しい外側フロアの形状は、トンネルの天井が高くなり、おそらく後部の拡張傾斜の角度が大きい。
アンダーフロアはまだ見ていないが、ジョルジオ・ピオラによる下図のように、フロア上部の露出部分からベンチュリー・トンネルの形状の変化が想像される。フロア外縁には帯状のフィレット(3本の赤い矢印の中央)が現れており、これはトンネルの形状を必要に応じて調整できるようにするためのモジュール部分(モジュラー部分)と思われる。
そのすぐ内側に高くなった部分があるので、この部分のトンネルの天井が高くなっていることが示唆される。トンネル内側の形状全体が変化しており、奥の拡張傾斜の角度が大きくなったように見える。

メルセデスW13:メイン図は当初のフロアを、円内図は新フロアを示している。輪郭が変わったほか、改良アンダーフロアのために渦流を適切にコンロトールするようフロアの縁(エッジ)の処理が大きく異なっている。
高い天井と大きな拡張角度により、理論的には、最も低い車高でも気流が失速しにくくなり、したがってポーポイズ現象(ポーポイジング)を誘発しにくいフロアになったのかもしれない。ハミルトンは「ストレートでバウンド(上下動)なく走れたのは初めてだ」と報告した。「まだバウンドはするけれど、かなりマシだ」
ラッセルは「間違いなくマシンは以前とは違う反応をしている」と述べた。
ストレートでのポーポイズ現象がないため、直進速度が大幅に向上し、予選ではハミルトンが最速でスピードトラップを通過した。
ハミルトン「まだバウンド(上下動)はあるが、ストレートでは起きない。コーナーで起きるが、以前ほどひどくはない。チームは …」
グラフを見ると、バウンド(上下動)がどれほど劇的に減少しているかがわかる。W13はバルセロナでポーポイズ現象に最も悩まされなかったチームのひとつだった。

チーム別各ラップのポーポイズ現象(ポーポイジング)の振幅グラフ:2022年F1スペインGP
今や、マシンのセットアップは、ポーポイズ現象が制御されるまで車高を上げることだけではなくなった。チームは、やっとマシンの本格的な開発を始めることができると自信を持っている。そして、これからが本番だと確信している。
-Source: The Official Formula 1 Website
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