11月26日、2023年F1シーズン最終戦、ヤス・マリーナで開催されたアブダビGPのチーム分析(チャンピオンシップ順)
レッドブル
マックス・フェルスタッペン:1位
セルジオ・ペレス:4位
フェルスタッペンはシーズン19勝目、通算54勝目、7連勝、アブダビ4連勝を果たした。ポール・トゥ・ウィンで、最速ラップタイムも記録した。シーズン最多ポイント獲得(575点)、最多表彰台(21回)を記録し、シーズン中に1,000周以上先導した最初のドライバーになった。1周目にフェラーリに悩まされただけで、2位のルクレールに17.9秒差をつけてフィニッシュした。9番スタートのペレスは、トラック上では2位でフィニッシュしたが、マクラーレンのノリスとの接触で5秒ペナルティを科され、4位に後退した。レッドブルは22戦中21勝を挙げて今シーズンを締めくくった。
メルセデス
ジョージ・ラッセル:3位
ルイス・ハミルトン:9位
4番スタートのラッセルは、スタートで5位に後退し、マクラーレンのピアストリをトラック上で、ノリスをピットで抜いたため、メルセデスはフェラーリを抑え、レッドブルに次ぐ総合2位となった。グリッド11番のハミルトンは、スタートで順位を3つ上げたが、3周目にペレスに抜かれた。15周目、アルピーヌのガスリーと6位争いをしているときに、接触し、フロントウィングを破損した。2011年以来初めてメルセデスが優勝しなかったシーズンとなったが、2022年の総合3位よりも順位を上げた。
フェラーリ
シャルル・ルクレール:2位
カルロス・サインツJr.:18位
フェラーリは、ある時点で総合2位になるかに見えたが、サインツがトップ10から後退し、その望みは消えた。サインツはハードタイヤで16番からスタートし、出動しなかったセーフティカーを期待しながら、非常に長い第2スティントを走った。残り2周で2回目のピットストップを行なったが、フェラーリはマシンをリタイヤさせた。ただし完走扱いとなった。ルクレールは、ペレスが5秒ペナルティを受けたことを知り、ラッセルから重要なポイントを奪うことを期待して、残り1周でペレスに順位を譲った。それでもフェラーリは、レッドブルに勝った唯一のチーム*として今シーズン終えた。<* シンガポールでサインツ優勝>
マクラーレン
ランド・ノリス:5位
オスカー・ピアストリ:6位
ピアストリは3番、ノリスは5番からスタートし、順位を交換する前はそれぞれ3位と4位を走行していた。ノリスは、最初のピットストップが5.1秒かかり、ラッセルに抜かれ、47周目にペレスと衝突し、ペレスは5秒ペナルティを科せられた。ノリスは、2011年のジェンソン・バトン以来、1シーズン200ポイント以上獲得したマクラーレンのドライバーとなった。ルーキーのピアストリは、2007年のハミルトン以来、最高のシーズンを過ごした。
アストンマーティン
フェルナンド・アロンソ:7位
ランス・ストロール:10位
アロンソは、ポイントではルクレールと同点だったが、表彰台フィニッシュの回数で総合4位となった。2012年以来、最高かつ最も安定したシーズンだったと述べた。アロンソは7番、ストロールは13番からスタートしたが、タイヤ摩耗に苦しんだ。アロンソは、2回目のピットストップ後、ハミルトンが急ブレーキをかけざるを得ない不安定なドライビングをした可能性ありとして、スチュワードから指摘された。チームの最終得点は、昨年の55ポイントに対し、今年は280ポイントだった。
アルピーヌ
エステバン・オコン:12位
ピエール・ガスリー:13位
ガスリーは10番、オコンは12番スタートで、ガスリーは1周目が終わった時点で8位だった。序盤にペレスと接触、15周目にハミルトンと接触し、マシンが破損した。オコンは1ストップ作戦で、15周目にピットインした。ガスリーは2ストップ作戦に切り替えたが、チームがオコンを優先したことに激怒した。
ウィリアムズ
アレックス・アルボン:14位
ローガン・サージェント:16位
ウィリアムズは総合7位を守った。難しいレースだったが、2017年以来のシーズン最高の結果となった。アルボンは予選14位だったが、スタートで順位を5つ落とした。サージェントはチームにおける将来に関する決定を待たなくてはならない。
アルファタウリ
角田裕毅:8位
ダニエル・リチャルド:11位
フェルスタッペンとルクレールがピットインしたあと、角田はF1キャリアでレースを先導した2人目の日本人ドライバーとなった。彼は1ストップのレースを行い、ファンによって「ドライバー・オブ・ザ・デイ」に選ばれた。リチャルドは1ストップ作戦でレースを始めたが、捨てバイザーがブレーキダクトに挟まり、2ストップ作戦に切り替えた。チームは、ウィリアムズより8ポイント多く獲得する必要があったが、4ポイントにとどまった。このレースを最後に、チーム代表のフランツ・トストとアルファタウリのチーム名とも別れることになった。
アルファロメオ
周冠宇:17位
ヴァルテリ・ボタス:19位
タイトルスポンサーとしてのアルファロメオは、6シーズンを経てF1から去る。スイスを本拠地とするザウバーは、2026年からアウディのファクトリーチームに移行する。ボタスは1ストップ作戦、周は2ストップ作戦だった。
ハース
ニコ・ヒュルケンベルグ:15位
ケビン・マグヌッセン:20位
ヒュルケンベルグはミディアムタイヤで8番からスタートしたが、1周目に12位まで後退し、2回ピットインした。マグヌッセンはミディアムタイヤで17番からスタートし、4周目と22周目にピットインしてハードに交換した。
-Source: Reuters.com