マックス・フェルスタッペン、タイヤのパンクでリタイヤ:2021年F1アゼルバイジャンGP

F1タイヤ・サプライヤーのピレリは、アゼルバイジャンGPにおいてランス・ストロールとマックス・フェルスタッペンが被った左リア・タイヤ故障を調査した結果、いずれのタイヤにも「製造上あるいは品質上の欠陥はない」こと、「疲労や剥離の兆候も見られなかった」ことがわかったと発表した。

アストンマーティンのストロールは、ピット入口近くでタイヤがブローアウトして、スピンして激しく壁にクラッシュ、セーフティカーが出動した。その後レッドブルのフェルスタッペンがレース首位でメイン・ストレートを走行中に同様のブローアウトを起こし、壁にぶつかった。両ドライバーとも無事だった。

当初、ピレリはふたつのインシデントの原因は破片だと考えていたが、15日夜同社は、今回は破片が原因ではないとする分析結果を発表した。

フランスGPを前に、ピレリは声明の中で「今回の分析では、レース中、ダメージを受けたタイヤと同じか、それ以上の周回数を走った他のマシンのタイヤも対象とした。その結果、どのタイヤにも製造上あるいは品質上の欠陥はなく、疲労や剥離の兆候も見られなかった」と述べた。

「アストンマーティンおよびレッドブルのマシンの2回の左リア・タイヤの故障の原因が、明確に特定された。いずれの場合も、既定のスタート・パラメーター(最低圧力および最高ブランケット温度)が守られていたにもかかわらず、タイヤの走行状態に関連する、内側サイドウォールの円周方向の破断が原因だった」

調査のあと、ピレリは全10チームとFIAに報告書を提出し、今週末のフランスGPから適用される新しいプロトコルを発行した。

「FIAおよびピレリは、すでに配布された技術指令の改定版を含む、レース週末中の稼働状況を監視するための新しい一連のプロトコルに同意した。そして、その他適切な措置を検討する予定である」

ピレリが調査結果を明らかにして間もなく、レッドブルは声明を発表した。

「アゼルバイジャンGPの47周目に発生したマックスのタイヤ故障に関する調査中、我々はピレリおよびFIAと緊密に連携していたが、マシンには何の問題もなかったことがわかった」

「我々は常にピレリのタイヤ・パラメーターを遵守しており、今後も彼らの指針に従い続ける」

「その週末、高速での衝突でドライバーが負傷しなかったことをありがたく思う」

-Source: The Official Formula 1 Website
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