表彰台から眺めるティフォシ:2022年F1イタリアGP

表彰台から眺めるティフォシ:2022年F1イタリアGP

マーティン・ブランドル:2022年F1イタリアGP

スカイスポーツF1のマーティン・ブランドルが、最新のコラムで、特にマックス・フェルスタッペンとニック・デ・ブリーズのトラックでの輝きと、グリッド降格ペナルティによって台無しになった予選とセーフティカー先導で終了したレースという「受け入れがたく」「悲痛な」瞬間について掘り下げる。

これほど多くのファンで埋め尽くされたモンツァを見るのは久しぶりだった。そして最近では珍しくないことに、F1は予選もレースも最高のショーにはならなかった...

F1にとって「受け入れがたい」グリッド降格ペナルティの茶番

フェラーリは、マシン、ドライバー、クルーの黄色のアクセントでまばゆいばかりだった。そして、ポール・ポジションを獲得するほど速そうに見えた。

9台のマシンが、パワーユニットの新部品やレース中の品性に欠けた行為のため、ペナルティを選択、あるいは強制された。そのため、予選順位を反映しないグリッドとなったのはこの3戦で2度目だった。


2022年F1イタリアGP:ペナルティは9名

これは受け入れがたい状況である。なぜなら、ファンが予選を見るために会場に足を運んだり、テレビのスイッチを入れるときは、当然レースのグリッドが決まるものと予想するはずだからだ。しかし我々は、ペナルティがどのように適用されるか、複雑な手続きを数時間も待たされた。

これはF1に悪い印象を与えるので、解決策が必要だ。当初のコンセプトは、チームがマシンに新しいパワーユニットや付属品を投入するのを阻止するためだった。だが今の状況を解決するには、いろいろな選択肢があると思う。例えば単純にシーズンあたり各ドライバーに割り当てるパワーユニットを増やす。またはレースのどこかの時点で、ピットレーンでのドライブスルーなどのレース中のペナルティを適用する。またはドライバーの責任ではないのに負担を強いるのではなく、チームに相応の金銭的かつチャンピオンシップポイントを減点するなどがあるだろう。

順序が入れ替わったグリッドは、追い上げるドライバーを見ることができるので面白くなるが、現実的な勝算のある6台が正しいグリッドでホイール・トゥ・ホイールのレースを展開する方がなお面白い。

来シーズンは24レース、スプリントレースは3または6戦行われるため、F1は明らかにパワーユニットの配分規制と競技規則を整理する必要がある。数十億ドル規模のF1の世界で、各チームがエンジン不足に陥っているように見えるのはばかげている。もちろんエンジンが不足しているわけではない。

1980年代と1990年代、私が現役だったころ、ほぼ毎日のように新しいエンジンが搭載され、トップチームでは、60基のエンジンが製造中、使用中、輸送中、改修中だったのを覚えている。もちろん、これは持続可能でもないし、受け入れることもできない。

セーフティカー先導でのレース終了:2022年F1イタリアGP

レースの幕切れはスリリングになるはずだったが ... 見ていて辛かった。

そしてレース当日。少なくとも謎めいたグリッドは、カルロス・サインツ、セルジオ・ペレス、ルイス・ハミルトンが後方から追い上げることを約束していた。

マックス・フェルスタッペンは7位からすぐに2位まで浮上し、サインツは順位を14上げて4位でフィニッシュした。

ルイス・ハミルトンの追い上げはそれほど派手ではなかったが、それでもグリッド19番からスタートして5位でフィニッシュした。しかし、私がトップ3にインタビューするために待っているとき、彼はあまり嬉しくない様子でパルクフェルメを歩いていた。

さらに、53周のレースの47周目、昨年優勝したトラックで、最近になく好調な走りをしていたダニエル・リチャルドのマクラーレンが故障し、トラック脇で停止した。

そのあと、数々の問題が起きてレースの終わり方を台無しにした。ただし、ルクレールがフェルスタッペンに追いつくはずだったとは言わないが、サインツはラッセルと3位争いを演じたかもしれなかった。

見ていて辛かった。ダニエルが適切なサービスロードの出入り口を見つけるのに苦労したあと、マクラーレンのマシンのギアが動かなかったので、押して移動させることができなかった。モンツァは、サービスロードのアクセスがよくない昔ながらのトラックなので、最終的に移動式クレーンが到着して、マシンを吊り上げた。

レース終盤の5周でこのような問題が発生した場合、赤旗を出してスタンディングスタート(静止スタート)で再スタートするという構想が検討されている。昨年のアゼルバイジャンでこのようなことが起きたが、期待感が高まり、レースの大詰めがスリリングになる。

しかし、私にとっての赤旗とは、非常に重大なインシデントか、突然の豪雨と水浸しのトラックのようなものを意味していると言わざるを得ない。

赤旗は、イエローフラッグやセーフティカーのオプションとともに、レースを中立化するためのツールとして使用される。しかし、セーフティカーがレースリーダーのマックス・フェルスタッペンではなく、3位のジョージ・ラッセルのメルセデスをピックアップしたとき、その間に多くのバックマーカーがいたため、本当にバラバラになってしまった。

セーフティカーの速度とは言え、回収車両と停車中のF1マシンの間をすり抜けていくマシンを見ていると、赤旗中断を正当化するのは簡単だっただろう。

その代わり、F1史上13回目となるセーフティカー先導による低速でのレース終了となった。FIAの最高のイベントではなかった。いずれにしろ、平均速度が速いため短いレースとなり、ファンは再スタート時にスリルを味わうことができたはずだった。

F1でセーフティカー先導でのレース終了一覧表:2022年イタリアGPはF1史上13回目
F1でセーフティカー先導でのレース終了一覧表:2022年イタリアGPはF1史上13回目

ニック・デ・ブリーズ デビュー戦で9位入賞!:2022年F1イタリアGP

フェルスタッペンはタイトル獲得に王手、デ・ブリーズは実力を証明

マックスは楽々と5連勝を達成した。フェラーリが彼を止めることができたかどうかはわからないが、今回もまた、タイヤ戦略についてドライバーの意見に大きく依存しているように見えた。

シャルル・ルクレールは序盤、セブ・ベッテルのアストンマーティンを撤去するために導入されたバーチャル・セーフティカー出動中にピットインしたが、うまくいかなかった。そして、フェルスタッペンの容赦ないスピードに素早く対応することができなかった。彼は2位にもかかわらず、レース直後はかなり意気消沈していた。

ニック・デ・ブリーズは、ウィリアムズのアレックス・アルボンの代役として急遽土曜日からマシンに乗り、素晴らしい仕事をした。アルボンは急性虫垂炎の切除といくつかの合併症の応急処置のため、金曜日の好調な走行から一転、土曜日にデ・ブリーズにマシンを託した。アルボンがすぐに回復することを願っている。

デ・ブリーズは予選から好調で、ペナルティが適用されたあと8位でスタートし、トラブルに巻き込まれることなく、フェルナンド・アロンソやピエール・ガスリーらと共に走り、デビュー戦で9位となり、ワールドチャンピオンシップポイントで2点を獲得した。そして、ファンによるドライバー・オブ・ザ・デイを受賞した。

この結果、来年はどこかで彼のシートを確保することができるに違いない。F1は気まぐれなビジネスで、一般的にはF2参戦中のドライバーはそれほど強くないと考えられており、一部のチームはより実績のあるドライバーを再び起用しようとしている。パドックではよく「選択肢が少ない」と言われるが、彼らにチャンスを与えれば、明らかに選択肢はある。デ・ブリーズはウィリアムズを生き返らせた。

フェルスタッペンがワールドタイトルを獲得する時期は、おそらく日本かオースティンだと思うが、数学的には次戦のシンガポールでタイトルを手にする可能性すらある。

-Source: Sky Sports



2022年F1イタリアGPコラムとチーム分析