レッドブルの角田裕毅は、ポイント圏外に終わったシンガポールでのレースについてコメントしている。

角田裕毅(レッドブル):2025年F1シンガポールGP

シンガポールGP後、角田裕毅はマリーナベイの照明下でポイントを獲得できず、落胆した。その大きな原因は、自身のレースキャリアで「最悪」だったと彼が言うスタートにあった。

角田は土曜日の不調により予選15位となったが、セッション後にウィリアムズの2台が失格となったため、13番手スタートとなった。日曜日のスタートで好調だったものの、角田にとって状況はすぐに悪化した。

まず、レッドブルで彼と交代したリアム・ローソンと、コースアウト後にトラックに復帰したニコ・ヒュルケンベルグの間に挟まれた。逃げ場のない状況で早目にブレーキを踏んだ角田は、その後勢いを失い、アルピーヌのフランコ・コラピントに抜かれてしまった。

さらにガブリエル・ボルトレトとランス・ストロールにも抜かれ、角田は17位に後退した。スタート直後から順位を上げるためにソフトタイヤでスタートした角田は、C5タイヤを交換するため早々にピットインを余儀なくされ、大きな困難に直面した。

彼はレース中に挽回して12位でフィニッシュしたものの、それは彼とチームの予想からは程遠かった。このトラックは、レッドブルRB21にとって、これまで以上に合っているように思えたのだ。

角田裕毅

角田は「人生で最悪のスタートだったかもしれない」と語った。

「まあ、スタート自体は大丈夫だった。そこで何を見たのか想像もつかないけど、とにかく抜かれた… 正直言って、行く場所が全くなかった。進もうとしたスペースは全部、ランダムに誰かに占領されてしまったので、ひどい1周目だった」

2025年F1シンガポールGP スタート映像

「その後のペースは本当によかったので、残念だった。正直、1周目については、何と言ったらいいかわからない。これまでで最悪のスタートだった」

角田は、レッドブルでのキャリア初期にはレース日に苦戦を強いられた時期もあったが、最近では大きく改善している。しかし、シンガポールGPの予選で苦戦したこともあり、1周のペースが不足しているように見えたと認めた。

「なぜペースが足りないのか、タイヤの準備が足りないのか、あるいは1周でのグリップ感が足りないのか、その理由を見つけなければならない」と彼は説明した。

「前回のレースからずっとそう感じていた。間違いなく、それを解明しなければならない」

「今のロングランは本当に素晴らしいので、残念だ。アゼルバイジャン戦以前とは全く逆の状況だ。それに今は1周のペースに少し苦しんでいる。あとは全てをまとめるだけだ。きっとうまくいくはずだ」

角田裕毅のシンガポールのレースはスタートで決定づけられた

角田裕毅のシンガポールのレースはスタートで決定づけられた
角田裕毅のシンガポールのレースはスタートで決定づけられた。

角田はレッドブルに移籍して以来、グランプリで5回のトップ10フィニッシュを記録しており、バクーでの6位が最高結果だ。しかし、シンガポールでの好調なパフォーマンスでその勢いを加速させるどころか、期待に応えることができなかった。

ローラン・メキース

レッドブルのチーム代表ローラン・メキースは「ユウキにとってよい土曜日ではなかった」と語った。

「正直に言って、金曜日の彼の仕事ぶりには個人的に満足している。話題にはならなかったが、1周1周を見れば、金曜日は適切なレベルだったと思う」

「土曜日は調子が悪かったので、何が原因だったのかを解明するために彼と話し合う必要があった。今日の1周目は確かにショッキングだったが、それ以降の彼はまずまずのレースをしたと思う」

「彼は18位から12位まで、かなりよいペースで追い上げたと思う。土曜日はとても不出来だったので、週末とポイントに影響した。彼と一緒に改善に向けて取り組んでいくつもりだ」

-Source: The Official Formula 1 Website