角田裕毅とフランツ・トスト(アルファタウリのチーム代表)

アルファタウリのチーム代表フランツ・トストは、レッドブルとアルファタウリのアドバイザーであるヘルムート・マルコ博士が、角田裕毅(22歳)を「問題児」と呼んだコメントに対応した。

シルバーストンで角田裕毅とチームメイトのピエール・ガスリーが衝突したあと、ヘルムート・マルコは "Servus TV" に「問題児」発言を行い、角田のために心理学者を雇ったことを明らかにした。

一方、 "The Red Bulletin" の最近のインタビューで、ヘルムート・マルコは角田について「彼本人と、彼の大きなポテンシャルを信じている… ストレスがかかっていないときの彼は、ものすごく面白く、人好きがする。誰も彼のようにキレることはできないが、みんな裕毅のことが好きだ」と述べていた。

オーストリアで、トストは角田を擁護した。

「わたしは問題児が好きだ。なぜなら、喧嘩を売ることができる本当にいい子供だからだ。わたしは、聖人のような子供は好きではない。裕毅は(シルバーストンで)ミスを犯した。彼にはそれがわかっているし、それに取り組むだろう。まだ成長過程の途中だ。彼は速い。それに、今週末ここでも速かった。彼は自分のやり方でやるだろう。少し時間がかかる」

「クラッシュを除いて、今シーズン中のような仕事を続ければ、チームに留まるチャンスがある。彼次第だ。よいパフォーマンスを見せれば残留できるし、よいパフォーマンスを見せなければ、放出される。全く簡単なことだ」

イモラでの角田裕毅とヘルムート・マルコ
イモラでの角田裕毅とヘルムート・マルコ

シルバーストンで2台のアルファタウリ同士がクラッシュし、ふたりともスピンしたあと、フランツ・トストはこの状況にどのように対応したかを説明し、角田裕毅が「せっかち」だったと述べた。

「もちろん、これはチームにとって悪夢だった。ドライバーは7位と8位を走っていたし、シルバーストンは我々にとって難しいということもわかっていたので、本当によい順位につけていた。そして裕毅が少し焦りすぎて、ピエールよりブレーキを遅らせようとして、リアを失い、彼にぶつかってしまった」

「レース直後に裕毅を私のオフィスに呼び出し、これは絶対にダメだ、もっと規律正しく、我慢強くしなくてはならないと伝えた。チームメイト同士の衝突はこれが初めてではなかったし、チームに留まるのなら最後でもないだろう。しかしそれでも、何としてのこれは避けなければならない」

アルファタウリのチームメイト、ピエール・ガスリーと角田裕毅がシルバーストンで衝突してお互いにスピン:2022年F1イギリスGP
アルファタウリのチームメイト、ピエール・ガスリーと角田裕毅がシルバーストンで衝突してお互いにスピン:2022年F1イギリスGP

角田は、オーストリアで心理学者の利用について語り、F2時代から心理学者を使っていたが、最近、メンタルヘルスの新しい専門家に切り替えたと述べた。

「F2時代から、心理学者のトレーナーがいた。彼は本当によい仕事をしてくれたし、彼には本当に満足している。過去4、5戦で、違う心理学者のトレーナーに替えたので、まだわからない。うまくいってるとは言えない。彼について、彼の考え方について、どのように機能するのかについて理解するにはもう少し時間をかけなければならないと思う」

「心理学者のことと、イギリスGPでの出来事は別物だと思う。これ(シルバーストンのクラッシュ)は完全な間違いだったので、それが自分の役に立つし、限界もわかった。特にマシンの中では、すぐにイライラするので、そういったことに取り組みたい」

-Source: The Official Formula 1 Website