角田裕毅、2022年アルファタウリ残留に驚いた理由:2021年F1イタリアGP木曜共同記者会見

角田裕毅が2022年もアルファタウリに残留するというニュースは、F1関係者の間では意外ではなかったが、角田自身は驚いたようだ。彼は、F1デビュー後クラッシュが多かったので、F1に留まるチャンスを失うかもしれないと感じていたのだ。

角田裕毅は、2021年にポイントを獲得したレースは5回のみであるが、チームメイトのピエール・ガスリーは10回ポイント・フィニッシュをしている。また、得点も、前回のオランダGPで4位になったガスリーの66ポイントに対し、18ポイントに過ぎない。

しかし、アルファタウリは来年も2021年のラインナップを継続することを決めたため、角田は喜ぶと同時に驚いたと認めた。

角田裕毅は2021年、これまでのF1では一貫性に欠けていたと感じていた
角田裕毅は、これまでのF1では一貫性に欠けていたと感じていた。


驚いた理由を尋ねられると、角田は「クラッシュばかりしているからだよ! チーム全体でたくさんのお金を使ってしまった。シーズン前半の締めくくり方としてはよくない。特にハンガリーでは、FP1で壁にクラッシュし、そのセッション全体と、ほぼ2回分のセッションを台無しにした。フランツ(フランツ・トスト、アルファタウリのチーム代表)とヘルムート(ヘルムート・マルコ、レッドブルのモータースポーツ・アドバイザー)に、もっと着実な結果と、こういったセッションでは規律が必要だと言われた... 」

角田裕毅は、ジュニア・カテゴリーから急激に成長し、鳴り物入りでF1に昇格し、バーレーンでのデビュー戦でポイントを獲得したことで、期待はさらに高まった。しかし彼は、2戦目のイモラ予選でクラッシュした後から下降スパイラル(悪循環)に陥り、そこから立ち直るのに苦労していると認めた。2022年は着実性の向上を目指しているという。

「特に初戦では、F1レースで何が起きるか知らなかったので、ほぼどのセッションでもずっと走っていた。その時点で、とてもいい感触で、マシンをかなりうまくコントロールしていた。僕自身、その時点ではうまく走っていると感じていた」

2021年F1エミリア・ロマーニャGP:角田裕毅はQ1で壁に激突
2021年F1エミリア・ロマーニャGP:角田裕毅はQ1で壁に激突


「次のイモラ、特に予選では、自信のようなものを少し失った。その後、毎回ミスを犯し続けたので、リセットして自信を取り戻さなくてはならなかったが、それにやや苦労した」

「F1でこれほど苦労するとは予想していなかった。というのも、ジュニアカテゴリーでは、大きなクラッシュも、壁への衝突もしなかったからだ。これほど自信を失ったことがないので、それが大きな問題だ。だからこそ、もっと着実な周回、もっと着実なセッションをするよう頑張っているところだ」

「それに、シーズン開幕時は期待が高すぎた。だから、初戦はうまく行ったが、その後はどのレース週末でも混乱するようになり...悪いスパイラルになってしまった。今の僕は大丈夫だと思う。過去3戦は、予選ではあまりよいパフォーマンスではなかったかもしれないが、マシンについてさらに学ぶようになったので、今は大丈夫だし、うまくいっていると思う」

-Source: The Official Formula 1 Website
【動画】角田裕毅:F1イタリアGP木曜共同記者会見(F1公式Twitter)
2021年09月07日
アルファタウリ、2022年もピエール・ガスリーと角田裕毅:チーム公式発表