角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)

佐藤琢磨、角田裕毅の立ち直りに期待「彼のスピードは問題ない」

佐藤琢磨は、ルーキー・シーズンの厳しい前半を乗り切った同じ日本人レーサー角田裕毅を応援している。

角田裕毅は、ここ数ヶ月、F1で厳しい洗礼を受けているが、レース界のレジェンドであり、同胞でもある佐藤琢磨からの応援を得ている。元F1レーサーであり、インディ500優勝者でもある佐藤琢磨は、角田が経験を積むことで現在の苦境を乗り越えることができると信じている。

角田は、バーレーンでのデビュー以来、数々のインシデントやアクシデントに見舞われ、チーム無線ではやや怒りっぽいとの評判を得た。2022年のアルファタウリのシートはまだ決まっていないが、佐藤は角田にもっと時間を与えるべきだと考えている。

佐藤琢磨は、ポッドキャスト "In The Fast Lane Podcast" で「僕ら全員が、裕毅のスピードは問題ないことはすでにわかっていた」と語った。

「彼にはとてつもないスピードがある。とても速いドライバーだが、まだ20歳*だ。今の彼の状況を忘れてはいけない。もちろん(ハースの)ミック・シューマッハのようなルーキー・ドライバーもいるが、彼の場合はルーキー対ルーキーだ(チームメイトはニキータ・マゼピン)。裕毅はピエール(・ガスリー)というとても速い若手ドライバーのひとりを相手にしなければならない」<* 5月11日、21歳に

「F1では、チームメイトは対戦相手としての指針た。主に外部の人間から、そのチームメイトに対しておそらく不公平に能力を判断される。だからチームは、裕毅には能力があると知っているが、誰にポテンシャルがあるのかを部外者が判断するのはとても難しい。でも僕は裕毅にはF1で成功する大きなポテンシャルがあると信じている」

佐藤琢磨は、角田裕毅がF1への適応に苦労しているのは、現在のテスト制限が大きく影響しているのではないかと指摘した。角田は、2020年のF2マシンからF1マシンに調整するために、3日間しかシーズン前の走行ができなかったのだ。

「正直なところ、彼はもっと経験を積む必要がある。僕がF1にいた頃は、冬の間ほぼ毎週のようにテストがあり、バルセロナやヘレス・サーキットなどに行っていた」と佐藤は説明した。

「シーズン中でさえ、サード・ドライバーあるいはテスト・ドライバーを雇用しなければならなかった。なぜなら、レース・ドライバーがあちこち飛び回るとあまりに疲れるからだ。周回数とタイヤ・テストとマシンの計時は、おそらく今の裕毅よりおそらく10倍だ」

「彼は非常に困難な時期を過ごしているので、判断するのは公平ではない。彼が一旦、環境に慣れて自信を取り戻したら、日本に戻る前に2、3のレースを着実に戦えばよいと思う。僕が2002年に経験したように、彼には大きなサポートがあるだろう。そうすれば彼は、スピード、一貫性、強さ、すべてを兼ね備えた状態でレースに臨むことができる。だから、僕らは辛抱強く待って、彼をサポートしなければならない」



-Source: RacingNews365