
FIAレース・ディレクター、マイケル・マシは、レッドブルがサウジアラビアでの最終リスタート時にマックス・フェルスタッペンのグリッド順位を交渉できた理由を説明した。
レッドブルのセルジオ・ペレスとフェラーリのシャルル・ルクレールがターン3でクラッシュ、ウィリアムズのジョージ・ラッセルとハースのニキータ・マゼピンも巻き込まれたため、レースのリスタートは2度目の赤旗中断となった。残ったドライバーは、トラックの清掃のため、ピットに戻った。
フェルスタッペンは、ターン2でメルセデスのルイス・ハミルトンのインサイドに飛び込み、ハミルトンを後退させて先頭に立った。ハミルトンはその後、アルピーヌのエステバン・オコンに抜かれた。
そのため赤旗が出たときの順位は、フェルスタッペン、オコン、ハミルトンだった。しかし、マシはチーム無線でレッドブルの競技ディレクター、ジョナサン・ホイートリーと交渉し、ホイートリーに、フェルスタッペンをグリッド2番からリスタートさせるよう指示した。
レッドブルはこの申し出を受け入れたが、マシは、フェルスタッペンはオコンとハミルトンの後ろ、グリッド3番からスタートすると訂正した。受け入れない場合、この件をスチュワードに持ち込み、ペナルティを科せられる可能性もあると述べた。
レッドブルは、最後のリスタートでフェルスタッペンの3番スタートを受け入れた。レース後マシは、レッドブルに取引を持ちかけた理由を説明した。
マシは「レースディレクターの立場からすると、これを取引とは言わない。わたしは、実際にチームに何かをするように指示する権限はない」と述べた。
「あの状況では、わたしはチームに提案ができる。提案できる力がある。しかし選ぶのは彼らだ」
--- 2度目の赤旗中断中---
トト・ヴォルフがレースコントロールに向かう。
スチュワードが、フェルスタッペンがハミルトンに順位を返すように判断したら、オコンが首位になる。
決まったようだ、フェルスタッペンはハミルトンの後ろからスタートに。
マイケル・マシ「ターン1-2で起きたことに基づき、グリッド2番下がるとこからスタートするチャンスを与える」
レッドブルのジョナサン・ホイートリー「チーム内で話し合う」
レッドブル「オコンがポールという条件で2番なら受け入れる」
マシ「ハミルトンの後ろ、それを受け入れないのなら、スチュワードが、インシデントを審議する」
レッドブル「受け入れる」
リスタートは1位オコン、2位ハミルトン、3位フェルスタッペンの順に
「通常の話し合い」
今年初めてチームとレースディレクターの無線交信が世界のテレビ映像で流されているため、マシは「このような交渉は常に行われてきた」と説明した。
彼は、罰則を与える権限を持っているのはスチュワードであり、レースディレクターとしての自分は、チームに何かをするよう強制するのではなく、指導することしかできないと詳細に述べた。
しかし、チームが彼のアドバイスを無視すれば、今回の場合、レッドブルがレースを1番からリスタートすれば、マシはこの件をスチュワードに問い合わせることができる。
「スチュワードは当然、ペナルティを科す権限を持っているが、わたしはチームに自分の見解を伝えることができる。だからレッドブルに順位をあきらめる機会を提案した」
「これは、ターン3のインシデントで赤旗が出た結果だった。赤旗の状況における優先事項は、ドライバーの安全だ。次に、回復作業を開始し、マーシャルがトラックの清掃などをできるようにすることだ。
「ターン2での出来事を見るとすぐに、わたしはスチュワードに『順位を戻すよう機会をチームに与えるつもりだ』と提案した」
「そのすぐあとに赤旗が続いたので、これはレースを再開する前の最優先事項だった。レースが中断していたので、レーシング再開に効果的に修正することができた」
「これは、何度も定期的に行われている通常の話し合いだ。これまでも、今年も行われている」
-Source: RacingNews365
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