クリスチャン・ホーナー、ヘルムート・マルコ、マックス・フェルスタッペン:2021年F1モナコGP

クリスチャン・ホーナーは、レッドブルの同僚ヘルムート・マルコと初めて会ったときのエピソードを語った。

ふたりは、ホーナーがチーム代表、マルコが若手ドライバー・プログラムの責任者として、10年以上にわたってチームで密接に協力してきた。

この間、ふたりは良好な関係を築いてきたが、最高の出会いで始まったわけではなかった。ホーナーがアーデン・チームのトレーラーをマルコから購入したのだが、詐欺に遭ったのではないかと心配したのだ。

ホーナーは、ポッドキャスト "High Performance Podcast" で「このチーム(アーデン)を始めたときに、トレーラーを購入する必要があった」と語っている。

「オーストリア人がトレーラーを売りに出していることがわかったので、グラーツに行き、トレーラーを見て、ヘルムートに会った。彼がどういう人物なのかという手がかりはなかったが、かなり単刀直入な人間のようだった。価格で同意すると、彼は『1週間以内に発送するが、前金でもらいたい』と言った」

「そこでわたしは家に帰って、銀行からお金を借りた。その時、父は留守をしていた。わたしはトレーラーを買うために全額を送金した。父が出先から戻ってきたので『トレーラーを買ったよ』と言うと、『いいね、どこにあるんだ?』と聞いた。『オーストリアだよ』」

「『そうか、じゃあいつ払うんだ?』わたしが『もう払った』と答えると、父は『会ったばかりのオーストリア人からトレーラーを買ったのか… お前はバカか』と言った。わたしは突然、ああ、しまったと思ったが、彼は正直な人のように見えた」

「確かにトレーラーは到着したが、これがヘルムートとのやりとりだった」

その後もふたりは連絡を取り合い、ヘルムート・マルコのドライバーだったヴィタントニオ・リウッツィは、間もなくホーナーのチームで走るようになった。

クリスチャン・ホーナー、ディートリッヒ・マテシッツ(レッドブル創業者):レッドブルF1チーム
クリスチャン・ホーナー、ディートリッヒ・マテシッツ

最終的に、ヘルムート・マルコはレッドブルの創業者ディートリッヒ・マテシッツにクリスチャン・ホーナーを推薦し、マテシッツがホーナーにチャンスを与えた。

ホーナーは「ディートリッヒは以前から、若者にチャンスを与えることに非常に長けている」と続けた。

「それは、サッカー・アカデミーやレッドブルが関わっているあらゆるスポーツのジュニア・プログラムを見ればわかる」

「彼にはリスクを負う覚悟があった。わたしは31歳だったが、彼らは私に鍵を渡して『やってみろ』と言ったんだ」

-Source: Planet F1
2021年05月30日
ヘルムート・マルコ、心配する角田裕毅をイタリアに引越しさせる